【書籍レビュー】『なんのために経営するのか』を書評する──理念は“現場を動かす最初の武器”だ
- 駆け出しリーダーこそ読みたい、「やり方」ではなく「考え方」を身につけるための一冊

どうも、名ブタです。
鈴木祐介さんの『なんのために経営するのか』を紹介したい。
タイトルを見た時は、僕も正直「経営層向けの固い話なのかな?」と思った。でもページをめくって驚いたよ。これは“経営者の哲学書”じゃない。むしろ 駆け出しのリーダーや、初めて後輩をもつ人たちにこそ読んでほしい 本だ。
なぜかって?
理由はシンプルで、この本は 理念が現場でどんな意味を持つのかを、しつこいほど具体例で理解させてくれる からだ。しかも難しい専門用語なし。心がストンと落ちるような、気持ちのいいマインドの話ばかり。
「理念って大事らしいけど、結局なんなの?」
そんな疑問を持つ人ほど、この本の読みやすさと説得力に驚くと思う。
■ 利益を生むのは“理念を抱いた人間”でしかない
企業は利益を出さなきゃ存続できない。それは100%正しい。
でも利益は“理念に向かって動いた従業員の結果”なんだよね。
例えばだけど、
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「お前の給与のために売ってこい」
と言われるのと、
-
「あなたの給与は、“価値を必要としている人”に商品を届けた結果だ」
と言われるのは、まったく意味が違う。
後者には“自分が社会のどこで役立っているか”という意味がある。
人は意味がある仕事の方が頑張れる。
これは僕が現場で何度も見てきた、人間の本質だ。
だから僕はずっと思ってきた。
利益をつくるのは理念であり、理念を動かすのは従業員だ。
この本が伝えていることも、まさにこれと同じだと思う。
■ 理念は“美辞麗句”じゃない。現場の混乱を防ぐ“判断軸”だ
理念の話をすると、これのどれほど大事かイマイチという反応を見ることがある。
でも、理念がない組織ほどすぐに揺れる。
目標がバラバラ
判断がブレる。
部下が迷う。
言ってる事がバラバラ
チームとして力が発揮できないのは、スキルの問題じゃなくて 価値観の不統一 から起きる。
本書は、理念の大切さをこれでもかと説明してくれる。
-
理念が曖昧だと判断がぶれる
-
理念が共有されるから同じ方向が向ける
-
理念があるから持続する
この本は企業ブランディングの本だけど、僕はマネジメントの本だという印象を持った。
理念とは“優しい言葉”ではなく、
現場が迷わないための地図 なんだ。
■ ES(従業員満足)→ CS(顧客満足)をつなぐのは“理念”
僕はずっと、
“従業員が満たされるから、顧客も満たされる”
という構造を信じてきた。
今は、従業員満足(ES)と言うらしい。
ESは会社全体の施策からだけではなく、
部署単位・チーム単位でも作れる と確信してる。
なぜなら理念は、
「会社全体のもの」であると同時に、
「チーム単位で実装できる判断軸」でもあるから。
たとえば、総務の新人に仕事を教えるとき、
-
“書類の扱い方”を教えるか
-
“総務が会社でどんな役割を担っているか”を教えるか
これだけで、部下の視座はまったく違ってくる。
後者を伝えた方が、成長速度は圧倒的に速く、
一つ一つの仕事のクォリティも全く変わってくる。
役割=「自分が何のために存在しているのか」が分かるからだ。
理念とは、これを全社員に与える“共通言語”だ。
■ この本が“初心者リーダー”に刺さる理由
本書の最大の美点は、理念の話を “むずかしい理論”ではなく、“人の気持ちの動き”として語る ところ。
だから初めて部下がつく人でも、すぐに理解できる。
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判断軸の大切さ
-
視座の大切さ
-
何を大切にしているか
-
自分達の役割
これらを、事例を並べてしつこいほど繰り返す。
“理念が大切だ”と説明する本はいくらでもある。
でも、この本は圧倒的に解りやすい。
だから僕は、強く思った。
これは管理職の本ではなく、駆け出しのリーダーのための本だ。
先輩一年目の子にも、絶対に読ませた方がいい本だ。
■ 理念は“働く意味”を揃えるための仕組み
本書は企業ブランディングの本だけど、
僕は読みながら、
「これは“働く意味の輪郭を整える仕組み”でもあるな」
と感じた。
組織の中では、
誰もがそれぞれの正義や基準を持って働いている。
でもその“基準”がバラバラだと、
判断が揺れたり、仕事の優先順位がズレたり、
ちょっとした摩擦が増えていく。
理念は、そうした個々の判断の“参照点”になる。
つまり、
-
何を優先すべきか
-
どう判断すべきか
-
どの方向に向かっているのか
をそろえるための 共通言語 なんだ。
僕自身、人に仕事を教えるとき
“作業のやり方”よりも
“この部署が会社で果たす役割”を伝えた方が育つと感じてきた。
理念は、それを全社的に行うための枠組みだけど、
もっと小さい単位で実践することは十分に可能だ。
■ まとめ:理念があると、“なぜ働くのか”に答えが生まれる
この本は“経営の哲学”というより、
理念をどう伝え、どう機能させるか を平易に整理した一冊だ。
理念があると、
判断が揃い、組織の動きに一貫性が生まれる。
そしてその一貫性が、結果として顧客への提供価値にもつながる。
僕が感じた一番のポイントは、
初心者リーダーに必要なのはスキルより“考え方”だ
ということだ。
理念を理解することは、
その“考え方の土台”をつくる行為に近い。
-
初めて後輩を持つ人
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チームを任されはじめた人
-
自分の役割を再確認したい人
そうした人たちにとって、
この本は「働く意味」を形にしてくれるガイドになる。
以上、名ブタでした。








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