任意を義務化する国──マイナ保険証という制度破綻
――「便利になる」はずが、なぜここまで不便になったのか

どうも、名ブタです。
今回はマイナ保険証について語ろうと思う。
最初に断っておくけど、
この記事は機械トラブルや現場オペレーションの話じゃない。
カードリーダーが壊れたとか、病院が不慣れだとか、そういう枝葉はどうでもいい。
問題はもっと根っこにある。
制度そのものが、最初から破綻しているという点だ。
なにより詐欺的手口で独裁的な進め方が気に入らない。
任意のカードを唯一の保険証にするという矛盾
まず、ここで思考停止してはいけない。
-
マイナンバーカードは任意
-
健康保険証は生活必須インフラ
この2つは、同時に成立しない。
任意とは「持たない自由がある」こと。
唯一の保険証とは「無いと生活が止まる」こと。
この時点で論理破綻している。
普通に制度設計をするなら、結論は一つしかない。
「健康保険証として“も”使えます」
ここで止めるしかなかった。
にもかかわらず、国は何をしたか
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任意と言いながら
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事実上の一本化を進め
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例外・暫定・救済措置を乱立させた
これは「柔軟な運用」ではない。
設計ミスを現場と国民に押し付けているだけだ。
任意のまま縛りを強め、
「任意だけど、使わないと不利益が出ます」
という構造を作る。
これを僕は誠実さの喪失だと思っている。
マイナカードは期限切れでも困らないという現実
ここが、多くの人が気づいていないポイントだ。
マイナンバー自体は生涯不変。
転職しても、会社は番号を確認できれば手続きできる。
本人確認も、免許証や住民票で代替できる。
つまり――
マイナカードが期限切れでも、生活はほぼ困らない。
困るのは何か?
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マイナ保険証
-
電子申請(e-Taxなど)
こんだけ。
マイナ保険証は制度次第だったが、資格確認書で代替え可能だ。
つまり困らない人の方が多いという状況。
更新するインセンティブが圧倒的に低い。
マイナ保険証の普及率が「下がる構造」になっている理由
マイナ保険証は、まぁまぁ申請は進んだようだ。
理由はシンプルだ。金を配ったから。
でも制度はこうなっている。
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登録は簡単
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更新は面倒
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更新しなくても罰則はない
-
資格確認書で代替え可能
-
資格確認書は更新が簡単
結果どうなるか?
僕の予想はこうだ。
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登録率:高止まり
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マイナカードの更新期限と共に利用率低下
-
更新が楽な資格確認書の利用者が増える
おそらく更新切れに気付かずに病院で事実に気付くとか大混乱が起きる訳だけど。
要はマイナカードの期限切れと共に資格確認書利用者が増えると思う。
これは失敗ではない。
最初からそうなる設計だ。
ちなみに資格確認書の更新方法は入ってる保険の運営元で変わるっぽいから、
期限切れたら自動で新しいのが来るパターンとか案内が来て書類送付みたいな形になるみたいだけど、
いずれにしても平日に役所に行かないといけないマイナカードよりは圧倒的に楽。
ここで一度、冷静に考えてみたい。
この制度で、国民にどんなメリットがあったのか?
はっきり言って、ほとんど無い。
手間が増えて、効率も良くなってない。むしろ悪くなった。
社会全体でコスト増だ。
任意のまま義務化するという欺的手法
僕が一番気に入らないのは、ここだ。
国は一貫してこう言ってきた。
「マイナンバーカードは任意です」
「マイナ保険証の利用も任意です」
でも実際には従来の保険証を廃止するという手段で、
国民にマイナ保険証への切り替えを迫った。
これ、どう考えても任意じゃない。
圧力付きの選択だ。
しかも、その圧力のかけ方が陰湿だ。
最初から
「将来的に一本化します」
と正直に言っていれば、まだ話は分かる。
「任意でしたが義務化ですすめます」
でも僕としては構わない。
でも実際は、
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任意です
-
便利です
-
問題ありません
と言いながら、
後から条件を足していく。
これを僕は、誠実な政治とは思えない。
優位性を背景に弱者に実質選択させないのは、ハラスメントなんだぞ。
「丁寧に説明する」という言葉の空虚さ
この制度を進めてきた政治家たちは、
口を揃えてこう言ってきた。
「国民に丁寧に説明していく」
だが、僕はこの言葉を聞くたびに強い違和感を覚える。
そう思うなら、その場で説明しろ。
結局は「黙っていればそのうち忘れる」という、いつものやり方だ。
しかも、その結果生じた混乱や不満は、
病院や役所といった現場に押し付けられている。
これは説明責任を果たしていないだけでなく、
政治としても極めて不誠実な態度だと、僕は思う。
そりゃ、「利権絡みだろ」って言われてもしゃあないわな。
なぜこの制度は失敗が確定しているのか
ここまで見てきた通り、理由はシンプルだ。
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任意と必須を混同した
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更新行動を人に委ねた
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更新しなくても困らない設計
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代替手段が常に用意されている
人は、
困らなければ動かない。
これは怠惰でも無責任でもなく、
ごく普通の人間行動だ。
制度がそれを前提にしていない時点で、
その制度は長続きしない。
まとめ(要点)
結局、今の制度設計のままだと、
マイナ保険証は消滅していくと思う。
理由は単純だ。
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マイナカードは任意
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そこに強制要素を入れた
-
にもかかわらず
-
資格確認書という、より便利な代替手段を作った
これでは、人はそちらに流れる。
更新が面倒で、期限管理が必要で、
使えなくなるリスクがあるマイナ保険証より、
手続きが楽で確実な資格確認書を選ぶのは自然な行動だ。
制度としては失敗ではなく、
最初からそうなる設計だっただけ。
最後に一言。
僕は黄色の保険証を持っている。
だから当面は、便利な黄色で様子見。
──名ブタでした。







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