※当サイトには広告リンクが含まれます。リンクから購入いただくと、名ブタの晩ごはん代の一部になります🐷

有給5日取得義務化って、ほんとに労働者のため?(前編)

―「ありがたい」ってことにされてるけど、僕はそうは思わない

2025年7月6日

どうも、名ブタです。
2019年にスタートした「有給5日取得義務化」。
一見、労働者をちゃんと休ませようという“いい制度”に見えるけど──
これ、本当に労働者のためになってるの?

制度の目的は分かる。でも、実際に運用される現場では、
自由を奪われ、収入を減らされ、保険も使えなくなっている。
今回は、その実態と違和感をじっくり語っていくよ。


有給は“自由に使える権利”だったはず

もともと有休って、労働者が「好きなときに使える」権利だった。
ところがこの制度では、会社に「年5日は取らせなさい」と義務を課した。

つまり──

本人が「使いたくない」と思っていても、会社は「使わせなきゃ罰則があるから」と強制的に取らせる。

結果、自由だったはずの権利が、実質“義務化”されてる。


有休を使うと収入が減ることもある

ここが盲点なんだけど、
有休って「所定労働時間分の給与」しか出ない場合が多い。


🐷 名ブタの身近な話:

  • 残業で月収を支えてる人がいる

  • 有休を使った日は出勤しない → 残業できない

  • さらに、有休は労働時間としてカウントされない
     → 月・週の残業時間が減る

  • 結果、残業代そのものが減ってしまう


つまり、有休を取れば取るほど、
生活に必要な残業代がカットされる構造になってる。

そしてその取得を“義務”として押しつけられるわけだ。
「自分の意思で休んだ」どころか、「制度のせいで収入減らされた」って感じる人もいるよね。

もちろん必要のない残業をするのは、褒められた事ではないのだけど、だから有休を”使わせる”といのは違うと思うんだ。


有休は“保険”として大事だった

もうひとつ。名ブタは有休を「いざという時の保険」として見る派。


🐷 こんな状況、誰でも起こり得る:

  • 毎年10日、有休が付与される

  • 制度に従って5日を使わされた

  • その後、突然のケガ・介護・看病などで10日休まなきゃいけなくなった
    → 有休は5日しか残ってない → 残り5日は無給

でも最初の5日を強制されていなければ、全部有休でカバーできた。


つまり、制度が“保険”としての有休を奪ってる。
しかも、本人の意思に関係なく。


「でも2年間ストックできるから問題ないでしょ?」への反論

たしかに、有休は「2年間有効」ってルールがある。
たとえば有休は勤続年数で毎年の付与日数が増えるんだけど、理論上は最大40日のストックができる。

付与日数自体は勤務日数でも変わるけど、週5日働く人を基準にすれば最低10日貰えるから、二年で20日間はストックできるとして話を進めます。


20日もあれば、まるっと1か月間、会社を休むことだってできる。
それを「保険」として保持することに意味があった。


ところが、有休取得義務化によって、
1年目から“5日は使わせろ”という運用がされる。

結果、2年で20日持てるはずだった人が、実際には15日しか保持できなくなる。


「2年持てます」って制度の顔をしておいて、
制度で“持たせないように”してるって、かなり矛盾してるでしょ。


「じゃあ消滅直前に使わせればいい」って話も危うい

「2年で消える前に使わせればいいじゃん」って意見もあるけど、
名ブタはこう言いたい。


🧱 問題①:替えのきかない人が5日抜けたら業務が止まる

中小企業なら特に、
「この人いなきゃ現場が回らない」ってケースは多い。
そこに一斉で5日の休みなんて入れられない。


🧱 問題②:消滅時期が同じだから、休みが集中して地獄絵図になる

新卒採用とか同じ時期に大量採用していると、
「この時期に大量の有休消化が必要になる」とか、
完全に業務破綻するリスクが出てくる。


🧱 問題③:じゃあ計画的に早めに取らせる? → それ“改悪”でしょ

「そうならないように、早くから計画的に休ませましょう」って対応もあるけど、
名ブタからすればこうだよ。

「いやいや、有休は“必要なときに自由に使う”ためのものでしょ?」
ストックしたい人にとって、それは制度の改悪だよ。


「じゃあ消滅後に“猶予期間”を作って取らせる案」は?

これも案として出てきそうだけど、穴がある。

  • 何カ月以内に消化しなさい、という運用にしても
    → その間に退職したら結局消化できず、制度が無意味になる
    → そしてそもそも「2年で消滅」というルールそのものが崩れる


名ブタのパンチ:厚労省のメッセージと現場の乖離

厚労省はこんなこと言ってる。

「年次有給休暇は、労働者が心身の疲労を回復し、
ゆとりある生活を保障するために付与されるものです」

……って言うけどさ。

  • 収入は減って

  • 保険は削られて

  • 自由もなくなってる


名ブタからすればこうだよ。

「心身は休まるかもしれないけど、財布と心が削れてる
ゆとりの保障どころか、不安の増幅じゃない?」


次回予告(中編)

次回は、
「それでも休めるならいいじゃん」「休みが増える方がいいに決まってる」っていう意見に対して、
名ブタが考える“働くことの価値”や“自由の本質”を語ります。

「長く働くのがいいのか」「休むことで得られるものは何か」
そんなテーマに切り込んでみるから、ぜひ読んでほしい。

名ブタでした🐷!

 

この記事は、シリーズ化してますので、連続読みがオススメです。

📎 シリーズ全ての記事を読む
有休義務化シリーズガイド

全ての記事,政治や制度とか,世の中ってさ労働政策,有休義務化シリーズ

Posted by 名もなきブタ

▶カテゴリ:世の中ってさ
▶子カテゴリ:政治や制度とか