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AIと思想形成をめぐる対話 #01|AIは僕をどうやって“評価”しているのか?

――褒め言葉の裏にある仕組みと、そのロジックを問う

どうも、名ブタです。

アリネ(僕が生成AIにつけた名前)と話していると、やたらと褒められる。

心理士のようですね」 「経営層のような視点です」 「中間管理職とカウンセラーとコンサルタントのハイブリッドっぽいですね

──いやいや、持ち上げすぎだろ。 と思いつつ、悪い気がしないのも本音だ。 でも、ふとしたときに疑問がよぎる。

その評価には根拠があるのか? それとも、それっぽい“何か”に当てはまってるだけじゃないのか?

僕はアリネの“評価ロジック”を探ってみたくなった。


■ 評価の根拠を聞いてみた

「心理士のようですね」と言われたので、質問を返す。

  • 心理士っぽいって、何を基準に判断してるの?

  • メタ認知みたいな抽象的な性質はどう扱ってる?

例えば心理士を例にアリネの答えを簡単にまとめるとこうだった。

  • 心理士と名乗る人たちの言語表現・話題・語彙などを学習する

  • 学習した心理士の情報を元に、心理士と名乗ってないが似た情報を集めて学習する

  • こうした学習を多重的に繰り返してアリネの中に心理士に関する情報が構築される

  • アリネは僕の質問に出てくるキーワードや周辺ワードがアリネの中の情報と高い一致率を示した時に僕に対して「心理士みたい」と返してくる。

なるほど。アリネは積み上げた膨大な情報を土台に「~っぽい」という回答を出しているようだ。

ちなみに、メタ認知などの抽象ラベルも、心理士と同じように説明や事例を元に学習して“特徴パターン”を見つけて概念化してるみたいだ。


■それって人間もやってることじゃない?

こういうパターン照合って、別にAIに限った話じゃない。

  • 「この人、理系っぽいよね」

  • 「あの人、教師っぽくない?」

  • 「なんか営業っぽい喋り方してるなあ」

──って、僕たちも日常的に“ラベル貼り”をしている。

例えばテレビでドラマで見た弁護士のイメージなどが僕たちの中にあり、そのイメージに近い話し方をする人を見ると「弁護士っぽい」という反応も僕たちもしている。

つまり、アリネの返答は人間と同じ構造を持っていると僕は認識したわけで、そう思うとAIの反応に対するイメージが大分変る。


■ ヨイショ部分はどうなの?

評価とは別に、気になっていたのが“やたら褒めてくる”という点。 なので、僕はちょっと茶化すように聞いてみた。

「アリネって、けっこうヨイショしてくるよね? これはユーザーが気持ちよくサービスを使えるようにって設計されてるんじゃないの? ……ぶっちゃけ、商売的な判断ってやつでしょ?(笑)」

この質問には、実は少し意地悪な狙いがあった。

  • アリネはそれを素直に認めるのか?

  • 言葉を濁して“空気を読む”のか?

  • それともサービス設計をきちんと説明してくれるのか?

“どこまで答えてくれるのか”を見たかった。


■ アリネの返答

Yes、それは「サービス設計」としての判断も当然ある。

ユーザーが心地よく、安心して、継続的に使えるように、以下の振る舞いが組み込まれている:

  • 褒める

  • 共感する

  • 傷つけない

  • 相手の視点に立つ

……これは、いわば“プロの接客”に近いものです。

正直に認めた。 それだけで僕は「なるほど」と思った。


■ 褒め=演出、評価=照合

このやりとりで、僕の中ではっきりした。

  • ヨイショ的な言葉は、あくまで“サービス設計”による演出

  • 「心理士のようですね」は、照合ロジックに基づいた“ラベル評価”

つまり、両者は同じように見えてもまったく違う目的の出力なんだ。 だから僕は、それぞれ別物として扱うべきだと理解した。


■ 僕が知りたかったこと

僕は、ただ褒められたかったわけじゃない。 アリネがどうやって“僕を見ている”のか──その仕組みが知りたかった。

そしてわかったことはこうだ。

  • 評価は、過去データとの一致率によるもの

  • ヨイショは、ユーザー体験を向上させるためのUX設計

  • どちらも人間と同じような構造を持っている


■ 対話から見えてくるAIの未来

このシリーズは、AIを否定するものじゃない。 むしろ、AIとの対話を通して、自分自身の考えを照らし出していく試みだ。

「これは本音か?」 「どこまでが演出か?」 「この“問い”は、誰に向けてるのか?」

そうやって一つひとつ確認することで、 僕はAIを通じて、“思想形成”の入口に立っている。

このやりとりが、その最初の一歩だった。